学校危機を支えるスクール・サイコロジスト

全米スクールサイコロジスト協会


■スクール・サイコロジストとは
スクール・サイコロジストは、子どもが直面する諸問題についてコンサルテーション、アセスメント、介入、防止、教育、調査・計画、健康管理を行なう教育学と心理学について特別な訓練を受けた専門家である。全米で2万人以上が学校等で活躍しているという。ほとんどの州にスクール・サイコロジスト協会があるが、全米スクール・サイコロジスト協会(NASP; http://www.nasponline.org/)はその全国組織である。わが国にも、同様の資格として学校心理士があり、学校の管理職や教諭・養護教諭として、またはスクールカウンセラーとして活躍しているが、その数はまだ約2000名である。学校心理士の資格は「学校心理士」認定運営機構が認定を行なっている。

■これはいい

NASPのホームページではスクール・サイコロジストに関する規格、行動マニュアル、倫理、認定システムなどその資格に関するものが多いが、ここで紹介したいのは、学校危機管理に関する文献類の豊富さである。子どもの心理を扱ったものが多いが、そのほか学校に関する危機管理計画、安全な建物のチェックリストなど全般的な学校危機管理についての文献も掲載されている。

特に2001年の9月11日のテロ事件が子どもへ与える影響について、親や教師向けにトラウマや自殺などの防止方法、すでにトラウマを負った子供の見つけ方、あの事件の説明方法などについて解説した文献やリンク集はいい。アメリカが子どもにテロ事件をどう教えようとしているかがよく分かる。

■関連サイト

学校心理学の国際組織として「国際学校心理学協会(ISPA; http://www.ispaweb.org/)」がある。また、各国にも同様の学校心理学の組織やスクール・サイコロジストの組織があり、ISPAのホームページで紹介されている。また、ISPAのサイトから米国ワシントンでの無差別狙撃事件など最近話題になっている地域社会の暴力から子どもを守るためのマニュアルなどをたどることができる(http://www.keepingchildrensafe.com/)。これらの関連サイトをお気に入りやブックマークにフォルダーを作ってリンクを保存しておくと、有益なリンク集ができる。わが国の学校心理学に関するホームページにまだこうしたライブラリを持ったものが少ないのが残念である。


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