2006-11-03から1日間の記事一覧

関東開国以来未曾有の大水

昭和27年に発刊された「東京災害史」(畑市次郎著)という貴書が手元にある。この書物をもとに、江戸時代の大水害について記してみたい。寛保2年(西暦1742年)は八代将軍吉宗が行った享保の改革の総仕上げともいうべき公事方御定書制定の年である。その…

東京主義と京都主義

東京大学の藤森教授が次の点を指摘している。 (1)東京主義 明治時代に入って、東京では大火(1回100棟以上焼失)が年々増加し、明治14年(1882年)には約2万棟も焼失している。この14年間で東京の中心部はほとんど燃えたといってよいほどであ…

リスクの語源

Riscareというのは、riskの語源といわれているラテン系の古語である。riscareからイタリア語ではrischioになったらしい。 らしいというのは、ビーター・バーンスタインが著書「リスク」の中で、イタリアの古語である「riscare」がriskの語源で、「勇気を持っ…

防犯と住宅

「泥棒達のここだけの話 泥棒の告白から」という冊子がある。以前、兵庫県の東灘署が窃盗犯の生の声を集めて作ったものである。もとネタは、兵庫県警が窃盗容疑で逮捕した「ベテラン」のドロボーを対象に行ったアンケートだが、住宅の防犯を考えるうえで大変…