リスクの因子を分析する方法試案

リスクに関して社会心理学の分野では、リスクイメージを次の3つの因子で表現できることがわかっている。

  • 因子I:恐ろしさ因子(Dread)
  • 因子II:未知性因子(Unknown)
  • 因子III:災害規模因子(Number of people involved)


このうち因子IとIIの2因子は多くの研究で、どのようなリスクの組み合わせでも安定して抽出されることも分かっている。

Solvic(1987)によれば、この2つの因子を構成する尺度はつぎのものであるという。

  • 因子I:恐ろしさ因子
    制御不能 − 制御可能
    恐ろしい − 恐ろしくない
    世界的にカタストロフィックだ − 世界的にカタストロフィックでない
    結末が致命的だ − 結末が致命的でない
    不公平 − 公平
    カタストロフィック − 個人的
    将来の人類にとってリスクが大きい − 将来の人類にとってリスクが小さい
    リスクの軽減が容易でない − リスクの軽減が容易
    リスク増大傾向 − リスク減少傾向
    受動的 − 能動的
  • 因子II:未知性因子
    観察可能 − 観察不可能
    接触している人が知っている − 接触している人が知らない
    影響が遅延的 − 影響が速効的
    新しい − 古い
    科学的に不明 − 科学的に解明されている

 以上の尺度を用いて、アンケートによってリスクイメージを2因子分析を行い、その説明率を算出する。この分析結果を通じて、一般人及び専門家等のリスクイメージの全体像及びその相違を把握することができる。


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