アジアの災害情報を知る

アジア防災センター

■災害情報を知るデータベース
独立行政法人産業技術総合研究所が運営している災害事例データベースが有名である(http://www.aist.go.jp/RIODB/cgi-pub019/DB019_top_jpn.cgi)。このデータベースはわが国で発生した、経済産業省所管の産業災害などを、1940年頃より集積し、現在もデータの収録を行なっている老舗である。災害の現象、災害発生年月日、場所、死傷者数、発生した物質、災害の原因等をデータベース化している。残念なのは、ちょっと古い(現在2001年まで)点である。

これに対して今回紹介するアジア防災センターのデータベースはすごい。同センターは先の「国際防災の10年」を契機として、アジア地域における多国間防災協力活動を推進し、各国・関係機関の防災専門家の交流、防災情報の収集・提供、多国間防災協力に関する調査研究等の活動を行うため、兵庫県神戸市に設けられた国際機関である。中心はアジアの自然災害に関する情報であるが、充実している。ホームページは、実務者、研究者、一般というように見る人の立場によって内容を変えており、文献データベース、阪神・淡路大震災データベース(リンク)、災害情報センターデータベース、国別のカントリーレポートが利用できる。

■これはいい
防災10年の時に作成された「多国語防災用語集」は防災の専門用語を4カ国語に翻訳してくれる優れものである。また、「最新災害情報」は災害事例データベースに比べ情報が新しいのがいい。

最もいいのが「VENTEN」(弁天)でという災害GISのシステムである。このシステムは、アジア防災センターのメンバー国22カ国を中心とし、ロシアを含むアジア地域をカバーしており、各国の基本地理情報・防災情報を入手することができる。また、GISであるために各国の災害データを利用して災害マップなどを作成することもできる。

■インターネットサーチのヒント
アジア防災センターでは日本語のページもあるが、VENTENなどのページはほとんどが英語である。英語のページを読むときに一括して翻訳してくれる翻訳ソフトも販売されているが、英語のページを無料で翻訳してくれるホームページもあるので、利用したい。

例えば、InfoSeek翻訳(http://www.infoseek.co.jp)やExcite翻訳(http://www.excite.co.jp/world/url/)などがある。InfoSeekは結構翻訳してくれるが、画面が小さい。Exciteは画面は大きいが、翻訳はいまひとつ、など特徴があるので、状況に応じて選びたい。

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